AI面接とは?仕組み・「対話型」と「録画型」の違い・導入までをやさしく解説

公開: 2026/07/17 / 更新: 2026/07/28 執筆: QRUU 編集部

AI面接とは、AIが面接官の役割を担い、候補者と質疑応答をしながら選考を進める仕組みです。大きく「対話型」と「録画型」の2方式があり、日程調整なしで24時間実施できるため、一次面接の工数削減と応募者の取りこぼし防止を目的に導入が広がっています。

AI面接とは何か

AI面接は、人間の面接官の代わりに AI が候補者へ質問し、回答を評価する選考手法です。候補者は PC やスマートフォンのブラウザからアクセスし、都合の良い時間に受験します。企業側は、面接にかかっていた日程調整・実施・評価記録の作業を自動化できます。

主に一次面接(スクリーニング)で使われます。応募者全員に同じ観点で質問できるため、面接官による評価のバラつきを抑えられるのも特徴です。最終的な合否判断は人が行い、AI はその材料となる記録と評価の下書きを用意する、という役割分担が一般的です。

「対話型」と「録画型」の違い

AI面接には大きく2つの方式があります。どちらを選ぶかで、候補者の体験と得られる情報が変わります。

対話型AI面接と録画型AI面接の違い
観点録画型対話型
質問の出し方あらかじめ決めた質問を順に表示し、候補者が録画して提出するAIが回答を聞き取り、内容に応じてその場で次の質問を組み立てる
深掘り(追加の質問)できないできる(「その工夫はどんなきっかけで始めたのですか?」のように、答えの先を聞ける)
分かること話し方・伝え方・受け答えの印象話し方に加えて、経験の具体性と話の一貫性
候補者の受け止めカメラに向かって一方的に話すため、緊張すると感じる人がいる会話の形になるため答えやすい一方、所要時間は長くなりやすい
向いている場面応募が非常に多く、まず話す様子だけを確認したい一次面接の判断材料として、経験の中身まで確認したい

録画型は「話す様子を確認する」用途に、対話型は「経験の中身まで確認する」用途に向いています。準備してきた答えの先まで聞けるのは対話型の強みです。

面接当日、候補者側では何が起きるか

仕組みを理解しておくと、候補者への案内文も書きやすくなります。対話型の場合、おおよそ次の流れです。

  • 案内メールやメッセージのリンクを開く(多くのツールはアプリ登録不要)
  • カメラとマイクの使用を許可し、音声が届いているかを確認する
  • AI面接官が質問し、候補者が声で答える
  • 回答の内容に応じて、AIがその場で追加の質問をする
  • 面接が終わると、企業側の管理画面に録画・文字起こし・評価が届く

候補者が実際につまずくのは、質問の内容よりもカメラ・マイクの許可の部分です。案内文に「スマートフォンのブラウザから受けられること」「静かな場所で20〜30分ほど確保してほしいこと」「通信環境の目安」を書いておくと、問い合わせがかなり減ります。

AI はどうやって評価するのか

多くのツールでは、回答の文字起こしをもとに、あらかじめ設定した評価軸(例: 論理的思考・経験の具体性・自社との適合)に沿って AI がスコアと所見を作成します。評価の根拠となる発言が引用つきで残るツールであれば、「なぜこの評価なのか」を人があとから検証できます。

注意したいのは、AI の評価はあくまで一次選考のたたき台だという点です。顔立ちや年齢・性別といった回答の中身と関係のない情報を評価に使わないこと、最終判断は人が行うことが、公平な運用の前提になります。厚生労働省も、公正な採用選考の基本として「本人のもつ適性・能力以外のことを採用基準にしない」ことを挙げています。AI を使うかどうかにかかわらず、選考の基準はこの考え方の上に置く必要があります。

もうひとつ、評価軸の書き方が結果を大きく左右します。「明るさ」「人柄の良さ」「熱意」のように、会話の記録からは確かめようのない言葉を評価項目に入れると、AIはその観点で評価を作ろうとして、根拠のない所見を書いてしまいます。「質問に対して結論から答えているか」「具体的な行動を挙げて説明できているか」のように、記録から確認できる行動の形に直すと、評価が安定し、あとから人が検証できるようになります。

よくある誤解

  • 誤解1「AIが合否を決める」— 決めるのは人です。AIが用意するのは判断材料(記録と評価の下書き)で、最終判断を人が持つのが前提の仕組みです
  • 誤解2「表情や声色で人柄が分かる」— 回答の中身と関係のない属性を評価に使うのは公平性の観点で避けるべきです。確認できるのは、話した内容の具体性と一貫性です
  • 誤解3「替え玉やなりすましを見抜ける」— 本人確認は AI面接が担う領域ではありません。同一性の確認が必要なら、二次面接以降で人が行う前提で設計します
  • 誤解4「導入すればすぐ使える」— 何を聞き、何を良しとするかの設計が必要です。ここを飛ばすと、評価が自社の基準と噛み合いません

導入までの一般的な流れ

  • ステップ1: 資料請求・相談 — 自社の採用課題(応募数・選考体制)を伝える
  • ステップ2: トライアル — 実際の画面で質問設定と面接体験を確認する
  • ステップ3: 質問・評価軸の設計 — 職種ごとの質問テンプレートを用意する
  • ステップ4: 運用開始 — 応募者に面接リンクを案内し、評価レポートを見て二次面接へ進む人を決める

導入期間はツールや準備状況によりますが、QRUU の場合はご相談から運用開始まで最短2週間ほどが目安です。ツールを比べる際の観点はAI面接ツールの選び方で、料金の考え方はAI面接の費用でくわしく説明しています。

候補者への配慮も忘れずに

AI面接は候補者にとってまだ新しい体験です。「なぜ AI 面接を行うのか」「録画データはどう扱われるのか」を案内文で伝える、都合の良い時間に受けられることを明記する、といった配慮が、候補者の不安をやわらげ辞退の防止につながります。なお、応募者の録画・文字起こし・評価はいずれも個人情報にあたります。取得の際に利用目的を伝えることなど、事業者が守るべき取り扱いは個人情報保護法のガイドライン(通則編)にまとまっています。

また、替え玉受験やなりすましの検知は、AI面接が担う領域ではありません。「本人確認まで AI が保証する」といった期待は禁物です。深掘り質問によって回答の具体性・一貫性を確認する、という現実的な効果で判断しましょう。

  • 一次選考であること、二次以降は社員が対応することを明記する(「ずっとAIが相手」という誤解を防ぐ)
  • 所要時間の目安と、受けられる時間帯に制限がないこと
  • スマートフォンで受けられること、アプリの登録が不要なこと
  • 録画の保存期間と、どこに保管されるか
  • 通信トラブルなどで途中で切れた場合の連絡先

最後の1行は特に効きます。うまくいかなかったときに問い合わせ先が分からないと、候補者はそのまま離脱します。

導入前に決めておくこと

ツールを選ぶ前に社内で決めておくと、比較検討も導入もはやく進みます。

  • どの職種から始めるか(応募が多く、聞くことが定型化しやすい職種が向いています)
  • 選考フローのどこに置くか(書類選考の次に置くのが基本形です)
  • 何を聞くか(職種ごとに3〜5問。テンプレートがあるツールなら、それを土台に調整します)
  • 何を良しとするか(評価の観点。記録から確認できる行動の形で書きます)
  • 通過の基準を誰が決めるか、最終判断を誰がするか

4つ目でつまずく企業が多いのですが、これは自社の採用要件そのものなので、外に委ねられません。逆にここを言語化しておくと、面接官による評価のばらつきという元々の課題も一緒に解けます。

よくある質問

AI面接はどんな企業に向いていますか?
応募対応に手が回っていない企業、面接官によって評価がばらつきやすい企業、夜間・休日の応募者を取りこぼしたくない企業に向いています。会社の規模を問わず、一次面接の工数がボトルネックになっている場合に効果を実感しやすい仕組みです。
AI面接の結果だけで合否を決めてよいですか?
おすすめしません。AI の評価は一次選考の判断材料と位置づけ、最終的な合否は評価レポートと録画を確認した上で人が決める運用が一般的です。
候補者に嫌がられませんか?
好きな時間に受けられる・対人面接より緊張しにくいと感じる候補者もいます。目的とデータの扱いを事前に案内し、体験を丁寧に設計することが大切です。案内文に「一次選考のみAI面接で、二次以降は社員が対応します」と書いておくと、受け止められ方が変わります。
候補者がほとんど話さずに終わってしまった場合はどうなりますか?
通信トラブルや操作の戸惑いで、ほとんど話せずに終わる候補者は一定数出ます。この場合、回答が乏しいので本来は評価できません。ツールを選ぶ際は、そうしたときに「評価できない」と示してくれるかを確認してください。わずかな回答からそれらしい点数を出す仕組みだと、実態と違う評価をもとに判断してしまいます。運用面では、再受験の案内を用意しておくと取りこぼしを防げます。
選考フローのどこに置くのが一般的ですか?
書類選考の次、一次面接の位置が基本形です。書類通過の連絡と同時にAI面接の案内を送ると、候補者の志望度が高いうちに選考を進められます。応募数が非常に多い場合は、書類選考の前に置いて全員に受けてもらう運用もあります。

参考にした一次情報

本記事は上記の公的な情報をもとに、採用担当者向けにかみくだいて解説しています。制度の詳細や最新の内容は、必ず出典元をご確認ください。 執筆方針は編集方針をご覧ください。

AI面接とは?仕組みと対話型・録画型の違いを解説 | QRUU